介護者の腰や背中への負担を減らすにはどうすればいいか?
「ロボ化」なんてタイトルにするとちょっと怖い感じもしますが。
介護をしているとかなり体力を使うことに気が付きます。寝不足も日常茶飯事なので気力も減っていきます。とにかく疲れる。精神的にも体力的にも…。
我が家は父がメイン介護者。
まさに老老介護なのですが、前頭側頭型認知症は発症が早いことが多いようで母もまだ70代前半ではありますが要介護4になっています。
父はまだ60代後半で、男といえどもさすがに加齢による体の衰えは母の介護をするときに大きな影響があります。
要介護4なのでベッドから車椅子への移乗、食事介助、トイレ介助、入浴介助などほとんど父のサポートが必要です。つまり父の体力次第。
前頭側頭型認知症に限らず、認知症になると甘いものに目がなくなるようで母もかなり体重が増えました。(現在は血糖値も高めです)
父も頑張ってサポートしていますが、いつ腰や背中が痛くなってもおかしくない状況。
そこで、考えました。
パワードスーツを着れば介助が楽になるんじゃないか?と。
「パワードスーツ」なんて表現はちょっと仰々しいかもしれません。
なんかSF小説に出てきそうな、ガ◯ダムに出てきそうな…
と思って調べてみたらWikipediaにちゃんと載ってました。
パワードスーツとは、人体に装着される電動アクチュエーターや人工筋肉などの動力を用いた、外骨格型、あるいは衣服型の装置である。
アシストスーツや強化外骨格などとも呼ばれる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%84
最初は「パワードスーツ 介護」というキーワードで調べ始めましたが、「アシストスーツ 介護」とか「マッスルスーツ 介護」のほうが、より私が想像しているものに近いものが出てくるようです。
前置きが長くなりましたが、つまり父にパワードスーツ(アシストスーツ)を着てもらって少しでも介助を楽にしたい!ということです。
アシストスーツについてのまとめ記事は他の人がしっかりまとめてくれているので、私は自分が気になったアシストスーツをここに載せておこうと思います。
私がパワードスーツ(アシストスーツ)に求める条件
パワードスーツ(アシストスーツ)に対する条件は…
- 着用関連:着用がしやすいこと、着用時に邪魔にならないこと(一日中着けることになるから)
- 動力関連:充電式ではないこと(電池残量を気にしていられない)
- 価格関連:価格もそれなりにお手頃であること(もしくはレンタルできること)
この3つの条件を揃えたい。
そこで見つけたパワードスーツ(アシストスーツ)を3つ載せておきます。
評価は◎○△×で表示してみます。
パワーアシストスーツ「楽衛門(らくえもん)」
パワーアシストスーツ楽衛門は開発者である社長さんの経験から作られたアシストスーツ。リハビリトレーナーをされていた社長さん自身がヘルニアになってしまい、腰への負担を減らすことができるパワーアシストスーツを何着か試してみたところなかなか希望に合うものがなかったので自分で作ってしまおう!というところからスタートしたそうです。
条件1:着用関連 ○(装着時間は◎、見た目と常時装着は○)
公式サイトには「楽衛門10秒チャレンジ!」なる動画があり、たった10秒で装着完了してしまうという手軽さをアピールされています。着用してもそれほど邪魔にはならなそう。見た目はちょっと面白いけど。ズボンの上に半ズボン履いてる感じになるので外に出かける時はちょっと考えものだけど、家の中とかちょっと近所くらいなら丈の長めな上着を羽織って行けば大丈夫そうかな?
洗濯可。
条件2:動力関連 ◎
こちらはゴムの力で腰をサポートする仕組みなので充電等必要なく半永久的に使えます。
両肩と股間の3点で支えるので安定感もあるということ。
条件3:価格関連 ○
こちらは税込で41800円(税・送料込み)。もちろんけして安いとはいえない金額ではありますが、他のパワードスーツは10万円超えのものが普通なのでそれから考えるとかなりお手頃価格だといえます。
しかもこの記事を書いている時点ではセールをしていて37620円になっています!
さらに楽衛門はレンタルもしているらしいということでまずは試してから購入もできそう。
レンタルの情報はこちら
しかも「特価品」は27500円で購入することも可能。こちらはレンタルで数回使用したものを特価品として販売しているそうな。むしろこれでもいいかも。
総評:実はこれが一番気になっているのでレンタルもしくは購入しようと思っています。
サポートジャケットBb+PROⅡ
物流関連機器をレンタルするユーピーアール株式会社さんのパワードスーツ「サポートジャケット」。
毎日重い荷物をたくさん運ぶ物流関連のお仕事をされている皆さんが支持する商品なら安心感が違います。こちらは足のパーツもついていて楽衛門とは違った形のサポートをしてくれるのかも。背中についている「第二の背骨Bb+」というやつがなんかすごくロボ感があって頼もしい感じ。
条件1:着用関連 ○(装着時間は○、見た目は◎、常時装着は△)
装着時間は約30秒。慣れればスムーズに着けられそう。
見た目がかっこいい。ただ、お尻から裏ももにかけてベルトが付いているので座ったりするのがちょっと難ありかも?一定時間作業をする人には向いているかもしれない。在宅介護で常時装着しておくのは難しいかな?食事介助の時や休憩したい時に座るからその度に足のベルトを外す必要がありそう。
洗濯可。
条件2:動力関連 ◎
こちらも動力源は必要ないので充電も必要なし。
背中にある「第二の背骨Bb+」とマッスルベルト&脇ベルトでサポート力が高そう。
条件3:価格関連 ○
価格は41800円(税込)。楽衛門と同じ価格です。
レンタルもあるけど法人向けのみのようなのでこちらは購入するしかないかも。
アマゾンで売っているのでポイントとかアマギフとかをセコセコ集めて買うのも手かな?
総評:個人的には第二候補だけど、父を含む男子たちはこっちのほうがかっこいいからこっちを欲しがると思う。せめてレンタルできればなぁ。
ダーウィン ハコベルデ
パワードスーツ(アシストスーツ)を探していて何度も目にしたのがダイヤ工業さんのサイト。
その中でも一番最初にいいなと思ったのがこのダーウィン ハコベルデ。
まず見た目がカッコよかったのと、「人工筋肉」「高反発ゴム」という素材がすごく気になった商品。
条件1:着用関連 ◎
まず見た目がスッキリしていてかっこいい。アシストのオンオフもワンタッチなので常時着用もOK。
お尻や足回りもスッキリしているので座ったりするのも楽そう。
軽量かつ薄型で負担が軽い。
条件2:動力関連 ◎
「高反発ゴム」と「人工筋肉」は両方とも動力源を必要としないので充電も必要なし。
高反発ゴムで基本的なサポートをしてくれますが、人工筋肉も内蔵されており、ここぞの時は人工筋肉でさらにサポートが強化されます。
しかも人工筋肉の動力源は「空気」。使う前に数回ポンピングするだけで人工筋肉が姿勢を維持してくれるそうな。
これはものすごい安心感!「人工筋肉」っていう響きも男子にはウケそう。
条件3:価格関連 △
価格は税込85800円!やっぱりお高い。とは言っても電動アシスト付きのものよりは手を出しやすい価格であることは間違いない。個人で購入するにはこの辺りが限界か?自治体などによっては補助金が出るかもしれないけれど、出ない場合も多いのでこの価格をどう見るかは人それぞれだと思う。
民間の介護保険などに入っておいて介護度によって出る保険金があれば購入できないこともなさそうだけど、在宅介護をしている介護者の負担を減らすのにどこまで予算が割けるかにもよるのかもしれない。
ちなみに「サット」というライトモデルならお手頃価格の16500円(税込)
総評:本当はこれが欲しい!でも高い!
参考:マッスルスーツEvery
このマッスルスーツEveryは検索する中ですごくよく目にしました。
人工筋肉タイプで動力は空気。サポートの力も大きいので頼りになりそう。
ただ、常時装着には向かなそうなデザインなのと価格が…
お値段149600円!!!個人ではちょっときついかも。どちらかといえば介護施設向けなのかもしれない。
介護者の負担をなくすためには便利なツールをどんどん使いたい
これから認知症だけでなく介護が必要な人が増えていく中で、全ての人が介護施設に入れるとは限らないので多くの場合は在宅介護になるだろう。しかも高齢化社会が進む中、老老介護が多くなることは容易に想像できる。
ということは高齢者が数十キロもある要介護者をサポートしなくてはならなくなる状況が日常茶飯事になる。そうなると負担を減らすためにヘルパーさんや介護士さんの力を借りることになるのだけれど、24時間常駐というわけにはいかないのでどうしても介護者の負担を0にすることはできない。
世の中には便利なツールをたくさん開発してくれる企業がいっぱいあって、いいツールがたくさんある。もちろんお金はかかるけれど、そういうツールをどんどん使いたいし、みんなにも使って欲しいと思う。だからこそ自治体や国がもっと補助金を出してはくれないものか。
ちなみに、タイトルの「ロボ化」というのはパワードスーツを着た姿がどれもこれもロボみたいに見えるからですw
でも案外かっこいいよね。父に購入しようと思っているけど実は自分が使ってみたいだけだったりして。
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